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グアテマラのひみつ、その先へ。

鶏肉のホコン / Jocón de pollo

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

調理時間:1時間半程度

ホコン(Jocón)と呼ばれる、緑色のルゥ(Recado)が特徴的な料理です。このルゥはミルトマト(Miltomate)がベースとなっています。雌鶏で作られるホコン(Jocón de gallina)はグアテマラの無形文化財に指定されており、特別な行事に作られる料理となっています(グアテマラの伝統料理を提供するレストランでは行事に関係なく提供しているところが多いです)。

 

ながり

食材を準備する

  • 鶏肉(骨付き)‥450g程度(4~5切れにしたもの)
  • はやとうり(Guisquil)‥1/2個(くし切りにする、皮は剥いても◎)
  • じゃがいも(小)‥8個(皮を剥く)
  • 玉ねぎ‥1/2個(皮を剥く、鶏肉への香付け)
  • イタリアントマト‥1個(鶏肉への香付け)
  • パクチーの茎‥お好みで(根をきれいに洗い、包丁の背で軽く叩く。鶏肉への香付け)
  • 食塩‥小さじ1/2
≪ルゥ(Recado)を作る≫
  • イタリアントマト(中、未熟のもの)‥2個
  • ミルトマト(Miltomate)‥150g
  • パクチー‥1/6カップ分(パクチーの葉のみ使用する)
  • ピーマン(緑、小)‥1個(種を取り、輪切りにする)
  • チレ・ハラペーニョ(小)‥1個(輪切りにする、種は入れても◎、また辛味が苦手な方は抜いても◎)
  • ねぎ‥1/4カップ分(青い部分を使用する、軽く小口切りにする)
  • 玉ねぎ‥1/2個(輪切りにする)
  • にんにく(小)‥2個
  • タマリート(またはトルティージャ)‥1個(縦半分に切っておく)
  • 食塩‥小さじ1/2~(お好みで)
  • 黒コショウ‥お好みで(ホールの場合は、加える前に挽く)
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

 

作ってみる

1. 普通の鍋にたっぷりの水を入れ、火にかける。沸騰した湯を、土鍋に移し入れ、そこに鶏肉、玉ねぎ、イタリアントマトとパクチー(根を包丁の背で叩いたもの)を加え、中火~弱火にかける(鶏肉に火が入り、柔らかくなるまで加熱する(1時間程度))。

ポイントは熱湯から鶏肉を茹で始めることです。水から鶏肉を茹で始めるよりも、水温が上がりやすく、時短にもなります。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

2. 1の鶏肉が柔らかく煮えたら、はやとうりとじゃがいもを加え、それらが柔らかくなるまで加熱を続ける(30分程度)。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
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3. ≪ルゥ(Recado)を作る≫パクチー、食塩と黒コショウを除く、すべての食材を鍋に入れ、2のスープを適宜加え中火にかける。食材が柔らかくなったらパクチーを加え、すべての食材が柔らかくなるまで加熱する。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

トマトへの火の通りが悪いため、トマトの表面に割れ目が出来る、木べらで触ったときに崩れる等を確認し、柔らかく煮ていきます。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

4. 3の粗熱が取れた後、擂り石またはミキサーを使用しペースト状にする(ミキサーを使用する場合は、適宜1のスープを加えながらミキサーにかけ、その後、濾し器で濾す)。

擂り石を使用した場合は以下のような感じです。少なくとも7回は擂る必要があります(練習中)。右端の写真は、一度擂った状態のものです。つぶつぶ(特にトマトなどの種が目立ちます)した感じを、滑らかになるまで擂っていきます。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo

以下の写真は、左から3回擂ったとき、5回擂ったとき、7回すったとき(右端)の状態です。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
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5. 土鍋に4と2のスープ(600mlほど)、食塩と黒コショウを加え、中火にかける。一度、沸騰したら火から外す(あまりにもサラサラな状態であれば、好みのとろみがつくまで煮詰める)。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
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6. 皿に盛り付けて完成。

大量に作るときは写真のように、具材とルゥ(Recado)やスープ(Caldo)が別々に作られ、均等に分けられるように配慮されます。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
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食べてみる、「いただきます」

ほんのりとした酸味、辛味、パクチーの香り、そしてトウモロコシ(タマリート由来)のほっこり感…、絶妙な美味しさです。スパイスの使用は黒コショウに限られるために、あっさりさも感じられ、とても食べやすいです。また、ホコン(Jocón)はタマリートと一緒に食べることが常となっています。私はアボガドを付けて食べるのも好きです。

©JO‘ 鶏肉のホコン / Jocón de pollo
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  • グアテマラの無形文化財に指定されている料理(および食材)は5つ、ペピアン(PEPIÁN)、ホコン(JOCÓN de gallina)、カキック(KAQ IK)、モレ(PLÁTANO EN MOLE)、グアテマラ県ミスコ市のチョコレート(飲む用)です。
  • ホコン(Jocón)の語源はキチェ語(Jo'k'om、レカード(Recado)の意)にあるとのことですが、この料理が作られるウエウエテナンゴ県はマム語、サカテペケス県アンティグア市あたりはカクチケル語が話されており、唯一ケツァルテナンゴ県ではキチェ語が話されている地域が多い印象です(マム語が話される地域もあります)。グアテマラ料理の名称には謎な部分もあり、興味がそそられます。
  • ホコン(Jocón)には白ごまやカボチャの種(Pepitoria)が入るとするレシピや、鶏肉(雌鶏等)ではなく牛肉が使用される(Nueva Guatemala de la Asunción市)場合もあるようです。

最後に、材料と作り方のおさらい!

材料
  • 鶏肉(骨付き)‥450g程度(4~5切れにしたもの)
  • はやとうり(Guisquiñ)‥1/2個(くし切りにする、皮は剥いても◎)
  • じゃがいも(小)‥8個(皮を剥く)
  • 玉ねぎ‥1/2個(皮を剥く、鶏肉への香付け)
  • イタリアントマト‥1個(鶏肉への香付け)
  • パクチーの茎‥お好みで(根をきれいに洗い、包丁の背で軽く叩く。鶏肉への香付け)
  • 食塩‥小さじ1/2

≪ルゥ(Recado)を作る≫

  • イタリアントマト(中、未熟のもの)‥2個
  • ミルトマト(Miltomate)‥150g
  • パクチー‥1/6カップ分(パクチーの葉のみ使用する)
  • ピーマン(緑、小)‥1個(種を取り、輪切りにする)
  • チレ・ハラペーニョ(小)‥1個(輪切りにする、種は入れても◎、また辛味が苦手な方は抜いても◎)
  • ねぎ‥1/4カップ分(青い部分を使用する、軽く小口切りにする)
  • 玉ねぎ‥1/2個(輪切りにする)
  • にんにく(小)‥2個
  • タマリート(またはトルティージャ)‥1個(縦半分に切っておく)
  • 食塩‥小さじ1/2~(お好みで)
  • 黒コショウ‥お好みで(ホールの場合は、加える前に挽く)
作り方
  1. 普通の鍋にたっぷりの水を入れ、火にかける。沸騰した湯を、土鍋に移し入れ、そこに鶏肉、玉ねぎ、イタリアントマトとパクチー(根を包丁の背で叩いたもの)を加え、中火~弱火にかける(鶏肉に火が入り、柔らかくなるまで加熱する(1時間程度))。
  2. 1の鶏肉が柔らかく煮えたら、はやとうりとじゃがいもを加え、それらが柔らかくなるまで加熱を続ける(30分程度)。
  3. ≪ルゥ(Recado)を作る≫パクチー、食塩と黒コショウを除く、すべての食材を鍋に入れ、2のスープを適宜加え中火にかける。食材が柔らかくなったらパクチーを加え、すべての食材が柔らかくなるまで加熱する。
  4. 3の粗熱が取れた後、擂り石またはミキサーを使用しペースト状にする(ミキサーを使用する場合は、適宜1のスープを加えながらミキサーにかけ、その後、濾し器で濾す)。
  5. 土鍋に4と2のスープ(600mlほど)、食塩と黒コショウを加え、中火にかける。一度、沸騰したら火から外す(あまりにもサラサラな状態であれば、好みのとろみがつくまで煮詰める)。
  6. 皿に盛り付けて完成。