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グアテマラのひみつ、その先へ。

プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole

調理時間:1時間半程度(ミキサーを使用する場合は45分程度)

熟させたプラタノ(Plátano)と呼ばれる調理用バナナと、チョコレート、種実類やトマトで作られたモレで作られる料理(デザート)です。チョコレートの原材料によってはベジタリアンスイーツにもなります。また、国の無形文化財にされているグアテマラ料理の1つです。

 

ながり

食材を準備する

  • プラタノ(Plátano)‥2本(ある程度熟したもの(皮が黒くなってきたもの))
  • 食用油‥大さじ1程度(プラタノは油を吸う食材です、焦げ付かないフライパンで焼けたら◎)
≪モレ(Mole)を作る≫
  • チョコレート(飲む用、カカオと砂糖のみで作られたもの)‥50g(細かく切る、製菓用チョコレートとココアでも〇)
  • イタリアントマト(小)‥2個
  • ミルトマト(Mil tomate)‥1/6カップ
  • チレ・グアケ(Chile guaque)‥1/2個(種とヘタを取り、素焼きする)
  • チレ・パサ(Chile pasa、小)‥1/個(種とヘタを取り、素焼きする)
  • カボチャの種(Pepitoria)‥1/6カップ(35g程度)
  • 白ごま‥1/6カップ(35g程度)
  • 黒砂糖‥大さじ1・5
  • 三温糖‥大さじ3
  • シナモンスティック‥2~3cm(お好みで)
  • パン粉‥10g程度(フライパンで空炒りする、パンやクッキーでも◎)
  • 食塩‥少々
©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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作ってみる

1. ≪モレを作る≫チョコレート、黒砂糖、三温糖と食塩以外の食材をフライパンまたはコマルで素焼きする(から煎りする)。火加減は弱火~中火。いくつかご紹介。

まずはカボチャの種(今回、カボチャの種を少し焦がしました…)。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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チレ・グアケ(焦がしすぎないように注意)。チレ・パサも同様に焦がしすぎてしまうと、モレの味わいがとても苦くなります。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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2. 1で素焼き(から煎りした食材)を擂り石(Piedra de moler)またはミキサーにかけペースト状にする(ミキサーを使用する場合は、適宜飲料水を加えてミキサーにかける。その後、濾し器で濾す)。いくつかご紹介。

まずはチョコレートとシナモン。グアテマラで作られるチョコレートは炒ったカカオと上白糖等を擂り石等で挽き、カカオバターで粘度を出し、その語固めているため、その工程を逆走しているような気持ちです。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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続いては、トマトとミルトマト、そして二種類のチレです。二種類のチレは素焼きをした後に熱湯をそそぎ柔らかくしました。これらを擂っていくことが難しく、水分量が多いと擂り石よりこぼれてしまいます。擂り終えたときの艶感にとても嬉しくなります。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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擂り始める前のモレの食材(写真左)と、擂った後のモレの食材(写真右)です。かれこれ30分程はかかっています(まだまだ、練習中です)。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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3. プラタノを斜め切り(7㎜~1cm程度の厚さ)し、熱したフライパンに食用油をしき、プラタノの両面を焼き目が付くまで焼いていく(片面が焼けたら、ひっくり返す)。その後、キッチンペーパーを使用して余分な油を除く。

プラタノの皮を剥いてみると、そして斜めに切ってみると、以下の写真のような感じです。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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こちらも焦げすぎに注意。また、プラタノは油を吸う食材のためテフロン加工等の焦げ付きにくいフライパンで焼くと、食用油の使用量も抑えることができます。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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4. チョコレートを除く2の食材を土鍋(Olla de barro)または普通の鍋に入れて、中火にかける。沸騰したらチョコレート(約100mlの飲料水で解いたもの)、黒砂糖、三温糖と食塩を加え、好みの濃度になるまで加熱していく(中火~弱火、とろとろとする程度)。好みの濃度となったら、3のプラタノを加え、再度沸騰したら火を止める。

いよいよ、加熱調理に臨む食材たちです。チョコレートは約100mlの飲料水で解いています。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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お好みの濃度になるまで煮詰めたらプラタノを入れます。プラタノを入れることで、また冷ますことでも濃度が出ます。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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食べてみる、「いただきます」

温かいものをいただきます。とろりとしたチョコレート風味の甘いモレが絡んだプラタノ…、甘党にはたまらない美味しさです。皿についたモレも綺麗にしたくなります。今回は『LA COCINA POPLAR GUATEMALATECA MITOS, HECHOS Y ANÉCDATAS』(Luis Villar Anleu 著)に掲載の作り方を参考にしました。料理教室で教わったレシピではチョコレートの分量が3倍ほど多くなります。また、飾り付け煎り白ごまが振りかけられます。

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole

  • グアテマラの無形文化財に指定されている料理(および食材)は5つ、ペピアン(PEPIÁN)、ホコン(JOCÓN)、カキック(KAQ IK)、モレ(PLÁTANO EN MOLE)、グアテマラ県ミスコ市のチョコレート(飲む用)です。
  • グアテマラでにおけるプラタノの使用は多種多様あり、葉っぱは主に蒸し料理や生チーズの包みに、プラタノの皮(真っ黒くして乾燥させたもの)はペピアン等の料理に入れられることがあり、プラタノの茎と結合部は自然染色における媒染にもその利用があります。またプラタノのゆで汁は捨てずに、飲まれます(カリウムが溶けているそうです)。
  • 20世紀初頭に刊行されたというグアテマラ料理レシピ集によると、モレにはチョコレートが使用されていないようでした(トマトや種実類の使用はありました)。プラタノ・エン・モレと聞くと、チョコレート味と思ってしまうところ、その実が知りたくなる今日この頃です。

最後に、材料と作り方のおさらい!

材料
  • プラタノ(Plátano)‥2本(ある程度熟したもの(皮が黒くなってきたもの))
  • 食用油‥大さじ1程度(プラタノは油を吸う食材です、焦げ付かないフライパンで焼けたら◎)

≪モレ(Mole)を作る≫

  • チョコレート(飲む用、カカオと砂糖のみで作られたもの)‥50g(細かく切る、製菓用チョコレートとココアでも◎)
  • イタリアントマト(小)‥2個
  • ミルトマト(Mil tomate)‥1/6カップ
  • チレ・グアケ(Chile guaque)‥1/2個(種とヘタを取り、素焼きする)
  • チレ・パサ(Chile pasa、小)‥1/個(種とヘタを取り、素焼きする)
  • カボチャの種(Pepitoria)‥1/6カップ(35g程度)
  • 白ごま‥1/6カップ(35g程度)
  • 黒砂糖‥大さじ1・5
  • 三温糖‥大さじ3
  • シナモンスティック‥2~3cm(お好みで)
  • パン粉‥10g程度(フライパンで空炒りする、パンやクッキーでも◎)
  • 食塩‥少々
作り方
  1. ≪モレを作る≫チョコレート、黒砂糖、三温糖と食塩以外の食材をフライパンまたはコマルで素焼きする(から煎りする)。火加減は弱火~中火。
  2. 1で素焼き(から煎りした食材)を擂り石(Piedra de moler)またはミキサーにかけペースト状にする(ミキサーを使用する場合は、適宜飲料水を加えてミキサーにかける。その後、濾し器で濾す)。
  3. プラタノを斜め切り(7㎜~1cm程度の厚さ)し、熱したフライパンに食用油をしき、プラタノの両面を焼き目が付くまで焼いていく(片面が焼けたら、ひっくり返す)。その後、キッチンペーパーを使用して余分な油を除く。
  4. チョコレートを除く2の食材を土鍋(Olla de barro)または普通の鍋に入れて、中火にかける。沸騰したらチョコレート(約100mlの飲料水で解いたもの)、黒砂糖、三温糖と食塩を加え、好みの濃度になるまで加熱していく(中火~弱火、とろとろとする程度)。好みの濃度となったら、3のプラタノを加え、再度沸騰したら火を止める。

(以下の写真はざっくりとした作り方です。右横方向に見ていただけたら)

©JO‘ プラタノ・エン・モレ / Plátano en mole
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