白いんげん豆と豚肉の煮込み / Frijol blanco cocido con espinazo de cerdo
調理時間:3時間程度(圧力鍋とミキサーを使用の場合は1時間程度)
白いんげん豆(Frijol blanco)と豚肉(スペアリブ)を使用した、トマトベースの煮込み料理です。アチョーテ(Achiote)と呼ばれる食用天然色素(赤)を加えても〇
つ
ながり食材を準備する
≪白いんげん豆と豚肉を煮る≫- 白いんげん豆(乾燥、Frijol blanco seco)‥170g(白いんげん豆を水洗いし、その後丸一日たっぷりの水に浸して戻す)
- 豚肉(スペアリブ)‥200g(一口サイズに切る(写真は既に焼き目を付けたもの))
- 玉ねぎ‥1/2個(半分に切る)
- にんにく‥4個(皮を剥く)
- ローリエ‥1枚
- タイム‥2枝
- イタリアントマト‥200g(お好みで、ピカンテの濃度を調整するために加える)
- 玉ねぎ‥1/2個(皮を剥き、輪切りにする)
- にんにく‥1個
- チレ・グアケ(Chile guaque)‥1/2個(種を取り除く)
- オレガノ(乾燥)‥小さじ1/2~お好みで
- こしょう‥小さじ1/2~お好みで
- 食塩‥小さじ1~お好みで
作ってみる
- 土鍋(olla de barro)または圧力鍋に玉ねぎ、にんにく、ローリエ、タイム丸1日水に浸して戻した白いんげん豆とその三倍ほどの水を入れ、蓋をし中火から強火にかける(土鍋の場合は2~3時間ほど、圧力鍋の場合は圧がかかってから30分ほど、白いんげん豆が柔らかくなるまで火にかける)。
- フライパンを火にかけ、一口大に切ったスペアリブに焼き目をつける(スペアリブから出てくる脂で焼く)。焼き目がついたら、火から外す。
- ≪トマトのベースを作る≫コマルまたはフライパンでを火にかけ、チレ・グアケ、玉ねぎ、にんにく、イタリアントマトをそれぞれ素焼きにする(特にトマトは中までしっかりと火を通す)。
- 3の食材を擂り石(Piedra de moler)またはミキサーでペースト状にする(ミキサーを使用の場合は適宜、飲料水を加えてミキサーにかけ、その後、濾し器にかける。)
- 1の白いんげん豆が柔らかく煮えたら、白いんげん豆を小鉢1杯分取り、擂り石またはミキサーでペースト状にする(とろみをつけるため)。
- 白いんげん豆を煮ている鍋に2の豚肉、トマトのベースとペースト状にした白いんげん豆を加え、そこから30分ほどコトコトと煮込む(弱火)。
食べてみる、「いただきます」
なんとも、ほっこりあったまる味でした。グアテマラで購入する豚肉はその味わいがとても強く、爽やかな風味を持つ天然食用色素(赤)であるアチョーテ(Achiote)を加えても良かったかなと思いました(再加熱をして食べる時にアチョーテを少量加えてみました!こちらも美味しかったです。)。今回は、20世紀初期に刊行されたというレシピ集を参考に作りましたが、最近のレシピではクミン(Comino)も加えられ、また豚肉の分量が白いんげん豆よりも2倍ほど多くなるようです。
- グアテマラでは、黒・赤・白・茶(白がまざったような)色や大・小様々ないんげん豆の煮込み料理が作られます。その中でも、一般的な利用は黒いんげん豆(比較的寒冷な場所)と赤いんげん豆(比較的温暖な場所)かと思われます。また、白いんげん豆の煮込みにはトマトやアチョーテが加えられ、その煮汁に赤みを与えることが多いようです。
チルテぺとミルトマトのピカンテ / Picante de chile chiltepe y miltomate
調理時間:20分程度
チルテぺ(Chile Chiltepe)という小さくて、辛いチレ、そしてミルトマト(Miltomate、和名:オオブドウホオズキ)と呼ばれるナス科の食材(酸味を持つ)を使用したピカンテ(Picante、チレを使用した辛味と酸味を合わせ持つソースの総称?)を作りました。グアテマラでよく作られるスープ料理・カルド(Caldo)やなどと美味しい相性です。
つ
ながり食材を準備する
- チルテぺ(Chile Chiltepe)‥8個程度(お好みで増減〇、トゲ?部分を取り除く)
- ミルトマト(Miltomate)‥60g(極小の角切りにする)
- 玉ねぎ‥1/8~1/6個(輪切りにする)
- パクチー‥お好みで(みじん切りにする)
- にんにく(小)‥1個(皮を剥く)
- 食塩‥お好みで
- 飲料水‥大さじ1程度(お好みで、ピカンテの濃度を調整するために加える)
作ってみる
- フライパンで玉ねぎ、にんにく、ミルトマトを素焼きする。
- 擂り石(Piedra de moler)またはミキサーですべての野菜をペースト状にする(ミキサーにかける場合は適宜、飲料水を加え、ミキサーにかけた後に濾し器で濾す)。
- 2のペーストを小鍋に入れ、かき混ぜながら中火にかける。沸騰したら1~2分ほどそのまま火にかけ(必要があれば飲料水を加え、濃度を調節する)、食塩を加えて味を整える。
食べてみる、「いただきます」
一緒に作った鶏肉のスープ(Caldo de pollo simple)とともに食しました。タマリートに食塩少しと、このピカンテを乗せても、好みの美味しさでした。グアテマラのスープ料理の私の楽しみはピカンテにもあるため、はりきってピカンテを2種類作ってしましました…。お好みでチレ・ハラぺ-ニョ(Chile jalapeño)も少量(1/3~1/2個程度)加えても、辛味がはっきりとし、とてもおいしいです。
- グアテマラにはチレ(Chile)を使ったピカンテ(Picante、チレを使用した辛味と酸味を合わせ持つソースの総称?)が無数に存在します。チレ・玉ねぎ・パクチー・レモン汁が基本となり、様々なチレで作られます。
チルテぺとトマトのピカンテ / Picante de chile chiltepe y tomate
調理時間:10分程度
チルテぺ(Chile Chiltepe)という小さくて、辛いチレを使用したピカンテ(Picante、チレを使用した辛味と酸味を合わせ持つソースの総称?)を作りました。グアテマラでよく作られるスープ料理・カルド(Caldo)などと美味しい相性です。
つ
ながり食材を準備する
- チルテぺ(Chile Chiltepe)‥12個程度(お好みで増減〇、トゲ?部分を取り除く)
- イタリアントマト‥1/2~1個(極小の角切りにする)
- たまねぎ‥1/8個(みじん切りにする)
- パクチー‥お好みで(みじん切りにする)
- レモン‥1/2~1個(お好みで増減〇、レモン汁を絞る)
- 食塩‥お好みで
- 飲料水‥大さじ1程度(お好みで、ピカンテの濃度を調整するために加える)
作ってみる
- 小鍋に湯を沸かし、チルテぺを3分ほど茹でる。その後、水気を切り、みじん切りにする。
- 細かく切った野菜と1のチルテぺを混ぜ、レモン汁と食塩を加え、ひと混ぜする。お好みで飲料水を加え、その濃度(酸味や辛味)を調整する。
食べてみる、「いただきます」
一緒に作っていた鶏肉のスープ(Caldo de pollo simple)に入れて、食しました。好みの辛味には少しチルテぺの量が少なかったようにも感じましたが、スープ料理との相性が良く、美味しくいただきました。今回は鶏肉のスープに刻み野菜を入れなかったため、トマトの量を少し増やしています(トマト1/2個でも十分と思います)。
- グアテマラにはチレ(Chile)を使ったピカンテ(Picante、チレを使用した辛味と酸味を合わせ持つソースの総称?)が無数に存在します。チレ・玉ねぎ・パクチー・レモン汁が基本となり、様々なチレで作られます。
鶏肉のスープ / Caldo de pollo (simple)
調理時間:1時間半程度
グアテマラでよく作られるスープ料理・カルド(Caldo)をごろごろと大きく切った好みの野菜(トウモロコシやカボチャ等も入ります)と鶏肉でシンプルに作りました。家庭によってその作り方も様々あるため、ご参考程度に。
つ
ながりチルテぺとトマトのピカンテ / / チルテぺとミルトマトのピカンテ
食材を準備する
- 鶏肉(骨付きのむね肉ともも肉)‥450g程度(好みの大きさ(大き目)に切る)
- 玉ねぎ(大)‥1/4 個
- イタリアントマト‥1個
- にんにく‥2個(皮を剥く)
- パクチー‥お好みで(根っこをきれいに洗い、包丁の背でたたく)
- にんじん‥2本(皮を剥き、大きくザックリと切る)
- じゃがいも‥2個(皮を剥き、半分に切る)
- はやとうり‥1/2個(大きなくし切りにする、皮を剥いても〇)
- はやとうり(白)‥2個(大きなくし切りにする、皮を剥いても〇)
- 食塩‥お好みで
- こしょう‥お好みで
作ってみる
- 土鍋(Olla de barro)または普通の鍋に鶏肉と香り付け用の野菜を入れ、鶏肉が完全にかぶるまで水を入れ、中火~強火にかける。
- 鶏肉に火が通ったら、にんじん、はやとうり、はやとうり(白)、じゃがいもを加え、柔らかく煮えるまで火にかける。
- すべての食材が煮えたら、食塩とこしょうを加えて味を整える
食べてみる、「いただきます」
今回は食材を半分に分け、土鍋と普通の鍋でそれぞれでカルドを作ってみました(その味わいの違いを感じたくシンプルに作りました)。土鍋で作ったカルドの方が、鶏肉がしっとりと柔らかく、野菜の甘みが引き出されていたように思います。また、カルドの楽しみは「味変」用のピカンテ(Picante、チレを使ったピリ辛なソース)にもあります。家庭によって、その時々で作られるピカンテが異なります(合わせて2種類作ってみました)。また、主食に関しては、キチェ県では主に味付きごはんとタマリートでした。
- カルド(Caldo)は町の食堂のメニューには、そのラインナップに常に名前を連ねていますが、家庭においては特別な行事(何等かのプロジェクト完了を祝ったり、宗教的な行事の集まり)で、雌鶏(Gallina)を捌き、大量の食材を大きな鍋でぐつぐつと煮て作られる印象があります。雌鶏を使用したものはカルド・デ・ガジーナ(Caldo de gallina)と呼ばれ、鶏肉で作ったものよりもその特別感が高まります。
- カルドを作るための道具、食材を持って、キチェの家族・親族と遠足に行った思い出があります(日本であればバーベキューやお弁当となるでしょうか)。
トマトソース / Salsa de tomate para los envueltos en huevo
調理時間:1時間程度(ミキサーを使用の場合は40分程度)
グアテマラの揚げ物(los Envueltos en huevo)に添えるトマトソース(Salsa de tomate)を作りました。このトマトソースの特徴はアチョーテ(Achiote)のほのかに感じる爽やかな風味と玉ねぎとチレ・パサ(Chile pasa)の甘さがあることと思います。
食材を準備する
- イタリアントマト‥250g程度
- 玉ねぎ(大)‥1/2個(適当な輪切りにする)
- ミルトマト(Mil tomate)‥35g
- にんにく‥2個(皮を剥く)
- チレ・パサ(Chile pasa、大)‥1/3個(種を取り除く)
- チレ・グアケ(Chile guaque、中)‥1/4個(種を取り除く)
- アチョーテ(Achiote)‥小さじ1程度
- ローリエ‥1枚
- タイム‥1枝
- オリーブ油‥大さじ1/2程度
- 食塩‥お好みで
作ってみる
- フライパンまたはコマルを弱火~中火にかけ、チレ・パサとチレ・グアケを素焼きする(チレ・パサは焦げすぎないように注意する)。その後、玉ねぎ、にんにく、イタリアントマト、ミルトマトも表面に焦げ目が付き、柔らかくなるまで素焼きする。
- 擂り石(Piedra de moler)またはミキサーを使用し、1のチレと野菜、そしてアチョーテをすり潰す(ミキサー使用の場合、ミキサーをかけた後、粗い目の濾し器を使用して濾す)。
- フライパンまたは土鍋にオリーブ油を入れ、ローリエとタイムを入れ、中火にかける。フライパンが温まったら、2を加えて混ぜ、沸くまで加熱する(お好みで飲料水を加え、濃度を調節する。)。その後、食塩を加えて味を整える
食べてみる、「いただきます」
ほのかに香るアチョーテの爽やかさと、チレ・パサや玉ねぎからの甘味が相まった、美味しいトマトソースです。少し濃厚にして、さやいんげんやカリフラワー、ハヤトウリなどで作られる卵衣揚げと美味しい相性です。
- サヤインゲンの卵衣揚げのように卵の衣を用いる方法はスペインやアラブ地域の文化から来ているものとし、グアテマラでは17世紀以降(スペインによる征服後)よりその料理への使用が始められたとする説があるようです(2002年4月8日にPresa Libre(当地紙)への掲載記事を参照)。
- アチョーテを使用したトマトソースは珍しいと思うところ(煮込み料理(Guisado)にはよく使用されます)、グアテマラの家庭で作られるソース(Salsa)の作り方を様々、覚えたいと思う日々です。